タイ6日目(学会3日目)

学会発表を終えたので、朝一番から発表を聞きに行った。

学会発表では座長を先生方が持ち回りで行っていたが、学会の座長では、相手に合わせた紹介を端的に行う気づかいやうまく質問を捌く能力が必要だと分かった。発表者によっては、敬称や名前の読み方を気にされる方もいらっしゃったので、座長が事前に確認を行う気づかいは重要である。また、聴衆の質問内容によっては発表者が沈黙してしまったり、うまく意図が伝わっていなかったりした。そうしたときに泥沼化させないためにも座長がうまく助けられるかが重要となっていた。これらは経験もそうだが、やはり他人を気づかう心持ちが何よりも大事だと感じた。

口頭発表では以下のような発表があった。

ダイヤモンド構造とジャイロイド構造の足場を孔径や細胞接着率から比較して、どちらが細胞培養に良い足場かを論じていた。足場は粉末焼結方式で作製していた。

セラミックとポリマーを混ぜてフィラメント状にし、3Dプリント可能な新しい細胞培養足場材料を作製した。ここでも、ポアサイズや気孔率Porosityの検討を行っていた。PLA-硫酸カルシウムCaSのコンポジットもあった。インプラント用のネジを作製していた。骨の細胞のMC3T3E1細胞をここでも評価に用いていた。形状記憶効果も調べていた。

3Dバイオプリンタの研究では、櫛型のノズルヘッドを用いて、吐出したインクを撫でることで細胞を同方向に配向させようとする試みが興味深かった。もともとは液晶の配向を行う研究をバイオプリントに応用していたので、異分野の研究を聞くことでアイデアが閃くことが実際にあることを確信した。

(https://doi.org/10.1039/D2MA00421F)

過酸化水素を架橋の基質とするバイオプリントの研究では、この学会で過酸化水素に細胞毒性が懸念されることを多くの人が知っている前提があるためか、「小さい量の」過酸化水素という表現を用いていた。こうした表現一つとってもTPOを考慮する必要があることが分かった。

その後はBest Poster賞があり、賞をいただいた。研究室での練習会で皆に指摘をいただいたおかげだと思う。

夜は皆でタイ料理を食べに行った。とてもおいしいお店だった。

タイ料理屋(Madam Saranair, 有名なお店らしい)、チャーハン、パパイヤサラダ、マンゴーとココナッツミルクがけもち米

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